「あなたにとって」アルコール依存症とはどのような病ですか?~依存症を「新たなアイデンティティ」にしない道~
カテゴリー:飲酒問題・アルコール依存
Contents
依存症が「新たなアイデンティティ」になることへの抵抗
患者/家族の「語り」を中心にして、問題を「解釈」したものが診断

考えようによっては「アルコール依存症」という診断名には、各種支援制度が使えるという点以外、それほど意味がありません。
なぜなら、依存症の診断は、内臓にある腫瘍のように、新たに「発見」するようなものではないからです。
言うなれば、診断は、患者/家族の体験の「語り」を中心に、特別な用語体系や分類法に基づく「疾患」という専門的な問題として「解釈」しただけです。
依存症の診断というのは、そういうものです。
「疾患」のリアリティー>個人の「病い」のリアリティー?
当然、依存症を治療しようとする態度が間違っているではありません。
「疾患」として捉え、向き合い、苦痛な症状を少しでも和らげようとする試みは重要なことです。
しかしながら、医学的言説にばかりこだわった結果、肝心な「個人の持つ病いのリアリティー」がないがしろにされるようでは、それもまた問題です。
いつの間にか「不調を感じていた自分」が「→疾患を持つ患者(利用者)」になり、「疾患」が自分にとっての(望まない)新たなアイデンティティになる。
そのようなことは、その気配を感じるだけで、たまらなく「嫌だ」という気持ちが湧くものではないでしょうか?
「あなたにとって」アルコール依存症とはどのような病ですか?

「病い」としての「生きられた物語」
もし、あなたが自分の抱える様々な悩みや苦しみ、痛みといった豊かな意味が「疾患」として再編成され、自分の問題を「自分のもの」として考えられなくなっている。
そのようなことであるとしたら、まずは『個人の「病い」のリアリティー』を取り戻すことから始めてみて下さい。
「疾患(disease)」として語られる「医学的物語」と「病い(illness) 」としての「生きられた物語」との間には、確かに違いがあるはずです。
何を患(わずら)っているか?(suffering)について考えたら、もう単なる精神疾患としてでは語り切れない側面があることと思います。
「個人」のことというのは、そういうものです。そこは「みんな、大体一緒でしょ?」ではいけない部分です。
その問いに、今一度「好き勝手な」回答をしてみて下さい。
その回答が、「理路整然としたもの」から離れれば離れるほど「医学的物語」から離れた「あなたの物語」になるはずです。
この記事のキーワード
LINE Skype アイデンティティ アルコール うつ お酒 こころ プログラム やめたくない 不眠 依存 卒業 卒酒 否認 問題 回復 家族 我慢 摂食 摂食障害 断酒 断酒会 無気力 病院 相談 禁酒 自信 自力 自尊心 自虐 葛藤 解決 解釈 診断 迷惑 通話 過食 酒害者 電話 飲酒欲求ふたついカウンセリングとは?
ふたついカウンセリングは回復のみを目的とするものではありません。
現在抱えるアルコールの関係する問題の変化、解決を目指すものです。
じっと辛さに耐えておられる方、また家族の方、是非ご相談下さい。
どのような内容のことでも、親身にお伺いします。
ニックネームでも『問い合わせ・予約』が可能です。

