新しい断酒への取り組み(我慢する→我慢しない)
カテゴリー:飲酒問題・アルコール依存
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『アルコール依存症』断酒の現在

アルコール依存症の方がアルコール問題に立ち向かう際
「断酒」(飲酒欲求に耐え、お酒を断ること)をします。
病院では、抗うつ剤や向精神薬、抗酒剤、レグテクト(飲酒欲求を抑える薬)等が処方され、そして自助グループへの参加を勧められます。
自助グループでは、自身の体験談を正直に告白し、仲間の話を聞くことで、お酒の恐ろしさを再確認し、誓いを強固なものにします。
一生飲めないことを思うと、その我慢が途方も無いものに思えるから、
「今日一日の断酒」に忠魂し、その積み重ねを日常とします。
アルコール依存症は、アルコールをどうしようも無く欲してしまう
「どうしようもない病気」であるので、為す術は障害に「耐える」ことしか無い。
アルコール依存症が「ややこしく」感じられる原因のひとつ
まず、明確にしたいことが一点あります。
「ややこしい」と表現しましたが、酒害者ですらアルコール依存症をしっかりと把握出来ていない要因のひとつであるとも考えられます。
まず、
アルコール依存症は広義に「こころの病」です。
それは通院する病院が精神科や心療内科であることからも明らかです。

しかし、同時に
酒害者は脳や身体がアルコールを欲している!
実はテーマが2つあるのです。
その2つを不快感という括りで、混同してしまっているのです。
何故アルコール依存症が「どうしようもなく」なってしまうのか?
テーマが2つあることに気付かずアルコール問題に取り組むと、
どうしても後者、
脳や身体の問題であることを優先的に考えてしまいます。
何故なら、体感として、そうだからです。
どんな場面でも、お酒のことを考えてしまう・・・
不快感を感じた際にお酒を飲むと、それが治る。
あるいは手の震えも、虚無感も、胃腸の動きでさえ、すべてお酒が解決してくれる→お酒でしか解決されない・・・
もう脳や身体がそうなってしまったという前提を、そうした体験の中で作ってしまうと、

もう自身での努力が出来ない、太刀打ちの出来ないようなものに思われ
「どうしようもない」を考えてしまうのです。
それは自然なことかもしれません。
アルコール依存症を「こころの病」として考えたら
アルコール依存症を前者的な考え方「こころの病」として考えたのであれば、
何かこころが傷つけられるようなことがあり、弱っていると考えたのであれば、
大変かもしれません、面倒かもしれません、恐ろしいかもしれません。
しかし、「立ち向かう」ことが出来ます。
まず、こころの病としての「依存」にフォーカスを当てます。
アルコール依存の二重苦
Q.依存って何か。
A.他に頼って生活をすることです。
Q.他に頼る時って?
A.自分ではどうすることも出来ない時です。
Q.どうすることも出来ない時って?
A.何か障害があり、欲求が満たされず、我慢をせざるを得ないときです。
その欲求が満たされず、「どうしようもない」時に
お酒(こころを「快」の状態にする)は
飲酒欲求→満たされる
そこに障害が無いのです。頼れる存在です。

つまりは、
本来の欲求が満たされていない(我慢)から、
慰めるようにして飲酒欲求だけ満たすのです。
妥協案とも言えます。
その飲酒欲求さえ我慢すると、我慢に次ぐ我慢。
飲まないための断酒生活になります。
新しい断酒の取り組み方
脳や身体の問題だ・・・ではなく、こころの病気と考えることが出来たら
その「そもそもの満たされなかった欲求」が問題であることに気付かれると思います。
何を求めているのか?
何が障害なのか?
今この瞬間、どんな困難・問題があるのか?
「出来事」「感情」「行動」「現状」…etc
それらは人それぞれ 「個人の問題」 です。

一つとして同じアルコール依存症は無いのです。
今一度、何のための断酒?
アルコール依存症になると、一生飲めないということになります。
ひたすら再飲酒を恐れ続けていても、その断酒の事実だけで、現世で賞されることは望めません。
いつだって予備軍と考えられてしまうからです。

今一度、何故断酒をするのか?
もちろん他人に、特に愛する方に、迷惑をかけないため。
しかし、生活をより良いものにする「自分のため」なのです。
周囲に迷惑をかけたく無いというのも「自分の願望」ですから、すべて主役は自分です。
何故お酒に依存し続けているか、それは本当の欲求を我慢して抑えつけることで、満たされていないからだということを述べました。
その欲求を、今度こそ我慢せずに満たそうとすることで、どうしようもないで終わらせない断酒を始めましょう。
今の困難を吐き出しましょう。そして~すべき、ではなく、~したい、を探しましょう。
何かスピリチュアルな何かというよりは、より現実的な検討のお手伝いを、誠実に行います。
ひとつひとつ、解決していきましょう。
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ふたついカウンセリングは回復のみを目的とするものではありません。
現在抱えるアルコールの関係する問題の変化、解決を目指すものです。
じっと辛さに耐えておられる方、また家族の方、是非ご相談下さい。
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